15日午後1時5分ごろ、東京都八王子市の八王子学園八王子中学校から「理科室で実験をしていた生徒が気分が悪いと訴えている」と119番があった。生徒8人が病院に搬送されたが、いずれも軽症という。
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警視庁八王子署や学校などによると、理科室で午前9時45分から10時35分にかけて、硫化鉄に関する実験をしていた。実験終了から約2時間後に男子5人、女子3人がそれぞれ体調不良を訴えた。署は、実験で発生した硫化水素を吸ったことが原因とみて調べている。
どうせ硫化水素を発生させる実験中だろうな、と思ったらやっぱりその通りでしたね。この硫化水素を発生させる実験で、今年に入ってからすっと子どもが救急搬送されているんですが、先生のレベルが下がっているのでしょうか。危険であることはさすがに分かっていると思うのですが、救急搬送の事態に陥るのは、いささか理解に苦しみます。いずれも軽症だという事で不幸中の幸いでした。
理科の先生方、もう一度硫化水素発生実験の注意点を頭に入れておきましょうよ。
- 実験の前に、発生する気体には特徴的な臭いがすることを生徒に伝える。
- 実験方法や発生した気体の臭いのかぎ方を必ず守るよう生徒に指導する。
- 実験中は室内を十分に換気し、風向きにも注意する。
- 生徒が異常を訴えた場合、直ちにその場を離れ新鮮な空気を吸わせる。複数の生徒が症状を訴えることがあるので注意する。
(※参照:日本中毒情報センター「硫化水素の発生実験は、実験方法を守り、安全に行いましょう!」より)
特に「室内を十分に換気」と「風向き」が重要になってきます。まだこの先、7月、8月などにも同様の事件が発生しがちですので、子どもへの注意喚起も必要かもしれませんね。